東京生まれHOUSE MUSIC育ち

悪そうな奴はだいたい友達なの?

「超ハウス・ディスク・ガイド」は買うべし!読むべし!

ディスクガイド

House DJのみならず、Houseダンサーもマスト・バイな1冊です。

本の概要

本書は、HOUSE LEGENDのレコード紹介ページがそのまま1冊になったという感じです。
しかし、内容はとて~も濃い~~です。2000枚のディスクが紹介されていますが、ほんとよくぞここまで集めましたよ。
アナログと呼ばれるレコード音源だけではなく、CD音源(ミックスCDやコンピレーションCD)についても1つの章で紹介されています。多くのハウスダンサーはターンテーブルを持っていないと思いますので、そういう方々にも良い情報源になると思います。

執筆陣

執筆陣は著名な方が多いです。King StreetのHisaさんや、Noriさんが執筆されています。
ハードハウスの記述は五味さんが執筆しています。当時JuniorとDannyの犬猿の仲っぷりだとか、楽曲作成の裏話等、クリエイターとしての観点からの記述が面白いです。
JuniorとDanny、Sound FactoryとTwilo等のハードハウス業界の裏側を描いたドキュメンタリー映画があったんですが、どんなタイトルだったか覚えている人いませんか?

興味深い記述や感想

本書では90年代を「ハウス黄金期」と位置づけています。確かに、この時期は良質なハウスミュージックが量産されていたと思います。ボクがハウスという音楽にハマったのも、この時代をリアルに体験したからだと思います。
「ハウス黄金期」と位置づけていますが、前に「最初の」と付けて「最初のハウス黄金期」とありますので、これから第2、第3の「ハウス黄金期」が来ることを期待しているのでしょう。

「ハウス黄金期」に掲載されているのは自分が所有しているる盤が多いです。House Legendに掲載されていないで、「この曲もいいんだけどな~」と思っていた曲も掲載されていました。
例えば、Loni ClarkのRushing。これ、ほんと大好き。空耳的にRushingが「ワッショイ」と聞こえたので、MOOD Ⅱ SWINGがremixしたdubバージョンは、ずーっと「Rushing、Rushing、Rushing・・・」とループするので、クラブでプレイされると「ワッショイ、ワッショイ、ワッショイ・・・」と友人達と騒いでいたのを思い出しました。
あと、Size 9のI'm Readey。この曲も最初聴いたときビビリましたよ。ハウスのテンポからロービートのブレイクビーツに変化し、その後ピッチが徐々に上がり「これでもか!」と言わんばかりにドラムロールが延々と続く、なんともしつこい楽曲です。解放されそうでされない、「じらされ感」は今でも覚えています。

持っていない曲よりも、持っている曲のレビューの方が真剣に読んでしまうのはなぜなんでしょうね?

この「ハウス黄金期」の章では、US HOUSEの節、DEF MIXの節、Masters At Workの節、ハードハウスの節と、分かれて記述されています。地域、作り手、ジャンルといった別の角度からの分類なので、これらを並列にするのはどうかと思うんですが、ハウスという曖昧なカテゴリーは分類に苦労するのでしょうね。これは他の章でも同じです。
また、カテゴライズにも苦労の後が見えました。ある人が「これ、ハードハウスだよね。」なんて言っても、別の人は「違うよ。典型的なディープハウスだよ」と言ったり。ハードもディープも明確な定義なんてないし、一つの盤に趣向の違うリミキサーが参加したりしてると同じ曲でも、全く異なったテイストを持ちますから。

2000枚もの盤が収録されている本書なんですが、「え?どうして、この曲入ってないの?」というのもあります。
例えば、3章には日本人クリエイターの作品が掲載されています。その中にはJazztronikのアルバム「Cannibal Rock」は載っています。しかし、ハウサーの大好きな「SAMURAI」は無いんです。「Cannibal Rock」を入れるなら、「SAMURAI」も必須でしょー。
YUKIのJOYは載ってましたが、A.K.のSay that you love meは載ってませんでした。
他には、Agora RhythmやStudio Apartmentの記述がありませんでした。Agora RhythmのNew HopeやStudio ApartmentのFlightは載っていていいと思うんですけどね。

本書を改定する時には、ぜひこれらの曲も入れてくださいませ。(って、誰に言ってんだ?俺)
あと、日本人クリエイターの記述を増量して欲しいっす。

と、ここまで書いて思ったのですが、ラテン色の強いハウス音源の記述は少なかったと思います。今がワールドカップの時期だからかもしれませんが、Belo Horizontiも好きなんだけどな。

ここまでくると、ものすごく個人的な趣味の範疇になってしまいますね(笑)

「あ、このレコードって評価高いんだ」と思う盤もあったりして、ヤフオクに出品しなきゃよかったかなと少し後悔してみたり(苦笑)

本書での評価と自分の評価をギャップ等を比較したり、ある特定の執筆者と自分の趣味がとても近いと発見するのも楽しみの1つでしょう。ちなみに、ボクはHisaさんと五味さんと好みが似ていました。
当時、新宿2丁目のAutomaticsで回していたこともあり、あのころのハードハウスって思い入れが深いんです。

本書は"買い"です

税込みで2100円と若干高めの値段設定ですが、2100円以上の価値はあると思います。

ハウスというニッチな市場のせいか、本屋で本書を見かけることはありませんでした。大きい書店(池袋のジュンク堂)にも置いてなかったですし、HMVは2店舗回ったのですが1店舗目は置いておらず、2店舗目は2冊あってボクが購入したので残り1冊でした(店頭にないだけで、ストックはあるかもしれません)。

ボクは貧乏性ということもあって、立ち読みで内容を確認してから買おうと思ったのです。しかし、購入したHMVではしっかりとビニールで梱包されており、内容を確認することはできませんでした。
あたかも、大人の雑誌を子供に見せないようにしているかのような鉄壁の守り。一番見たい大事なページが袋とじで守られて見ることができない喪失感に近いものがありました。

本屋やCDショップを回り、本書を探すのに時間がかかったので、賢いみなさんはamazon等のネットショップで購入するのが効率的だと思います。amazonなら1500円以上なので送料も無料ですしネ。

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HOUSE LEGENDは絶版になってしまい購入できないので、本書も絶版になる前に購入しておいた方がいいと思います。
まぁ、ロングテール・ビジネスモデルの典型だと思うので、今の時代に絶版というのは無いと思いますが、それでも早めの購入をお薦めします。

超ハウス・ディスク・ガイド―GROOVE presents

【7/5 訂正】
Noriさんと、StylusのHiroさんを混同して記述してました。
rinさん、ご指摘ありがとうございました。