録画サーバのエンコード時間が長いという問題をAWS Elemental MediaConvertで解決できるかを検討してみました。
AWS Elemental MediaConvertとは
AWSが提供するマネージドのファイルベースの動画変換サービスです。
H264、H265、VP8、VP9だけでなく、これから主流になると言われているAV1という形式にも対応しています。
AWS Elemental MediaConvertはエンコードする動画の長さで課金されます。課金は1分単位です。
料金を試算してみた
年末年始の録画時間実績
2019年末から2020年始にかけてのエンコードは以下のように約17日かかりました。
https://nomusicnolife.hatenablog.com/entry/2020-rec-finished
単純に計算すると、以下のように24,480分をエンコードに使用しています。
24480(分)=17(日)×24(時間)×60(分)
現状のH.264へのエンコード設定だと、番組時間とエンコード時間は同じなので、24,480分の番組を録画したと同じです。
利用条件を考慮しての単価
東京リージョン、HEVCコーデック、解像度をHD、1 パス (速度優先)、30~60fpsを前提条件にしてみます。
以下のページを参照すると、1分あたり0.068USDです。
https://aws.amazon.com/jp/mediaconvert/pricing/
年末年始のエンコード料金概算
利用する時間(分)と単価から、以下のように1664ドルです。
1664(USD)= 24480(分)×0.068(USD)
この記事を書いている2020年6月22日で為替レートは1ドル=約107円です。が、単純にしたいため、1ドル=100円で計算します。
そうすると、16万円です。
年末年始のピンポイントな期間で、16万円と高額です。録画サーバは1年間動かしているので、さらに料金がかかります。
また、AWSは格納するファイルサイズに応じてお金がかかりますし、ファイルの転送量に応じてもお金がかかるので、さらに料金は加算されます。
現時点でAWS Elemental MediaConvertは現実的ではない
年末年始のエンコードだけで16万円もかかるのは現実的ではないです。